Webマーケティング初心者にとって、LP（ランディングページ）という言葉は聞き慣れないかもしれません。
LPとは、ユーザーが初めて訪れたWebページ、もしくは1ページに商品紹介をまとめたページのことです。
LPはWeb広告やキャンペーンにおいて非常に重要な要素であり、LPの理解を深めることはWebマーケターとして成長するための第一歩です。
本記事では、LPの意味やメリット、LPの制作方法について詳しく紹介します。
LP（ランディングページ）とは？2つの意味を解説
LP（ランディングページ）には2種類の意味があり、どちらを指すかは文脈によって異なります。
まずは、LPの2つの意味についてお伝えします。
【広義】ユーザーが一番最初にクリックしたページ
広義のLP（ランディングページ）は、ユーザーが初めて訪れたWebページを指します。
例えば、Aさんが検索エンジンを経由して企業サイトのトップページにアクセスした場合、トップページがAさんのLPとなります。
同様に、Bさんが最初に商品案内ページにアクセスした場合、Bさんにとっては商品案内ページがLPです。
そのため、広義のLPは「着地ページ」とも呼ばれます。
【狭義】商品・サービスを1ページにまとめたWebページ
一方、狭義のLP（ランディングページ）は、1ページに商品やサービスの紹介を簡潔にまとめ、訪れたユーザーに特定の行動を促すWebページを指します。
そのため、コンバージョンにつながるリンク以外は設けられていないのが特徴。
コンバージョンとは、商品購入や資料請求といった具体的な成果のことです。
例えば、オンラインショップのLPでは商品購入、イベントのLPでは参加登録がコンバージョンになります。
「LP制作」と言う場合は、こちらの1ページにまとめたWebページのことを指しています。
※本記事では狭義のLPとして解説します
LP（ランディングページ）とHP（ホームページ）の違いは？
LP（ランディングページ）とHP（ホームページ）は何が違うの？と疑問に感じる方もいらっしゃるでしょう。
ホームページはWebサイト全体を紹介し、訪問者にサイト内を自由に探索させることを目的として作られています。
ホームページの内容は企業によって異なりますが、企業案内・商品一覧・企業ブランディングなどの幅広い情報が一般的です。
一方、LPは特定の広告やキャンペーンに焦点を当てたページです。
LPはコンバージョン率を向上させる目的があるため、目標達成にフォーカスしたページともいえます。
LP（ランディングページ）を作成するメリット
LPを効果的に活用することはインターネット上での存在価値を発揮し、ビジネスの成功につながります。
ここでは、LPを作成する6つのメリットを紹介していきます。
コンバージョン（成約）につながりやすい
LPは特定の目的にフォーカスしているため、余計な情報や誘導が少なく訪れたユーザーが迅速に次の行動に移しやすいページです。
例えば、オンラインショッピングのLPでは、商品の特徴・価格・購入手続きなどがひとつのページにまとめられています。
ユーザーは他のページに遷移することなく、必要な情報をひと目で把握できますよね。
結果として、コンバージョン（成約）率向上につながるのです。
理想の順序で情報を伝えられる
LPは、設計された順序どおりに情報を提示できるメリットがあります。
ユーザーの心をつかんで購入につなげるためには、適切な順番で話を展開させていく必要があります。
LPはユーザーが上から順に読み進めていく構造になっているので、商品やサービスに魅力を感じやすい理想のセールスが可能になるのです。
さらに、順番に見ていくことでユーザーが必要な情報を見逃すこともありません。
ターゲット層に合わせた商品訴求ができる
LPは特定のキャンペーンや商品に合わせて設計されています。
そのため、ターゲット層に適した情報やメッセージを的確に訴求することができます。
LPを訪れたユーザーにとって必要性の高い広告となり、購買意欲向上が期待できるのです。
離脱率が低い
LPはシンプルな構造であることから、ユーザーがページを離れる可能性が低いです。
LPはコンバージョンにつながるリンク以外は基本的に設置されず、Web探索において行き止まりのような作りになっているのです。
結果としてユーザーが離脱することなく、目的の行動へと誘導しやすくなります。
デザイン性が高くセールスに振り切れる
LPの華美なデザインはユーザーの興味関心を引きつけ、購買意欲を高める効果が期待できます。
そもそもLPは、Web広告に興味を持ってクリックしたユーザーが飛ぶページです。
そのため、派手なデザインで購入を強くすすめても、押し売りのように受け取られることはほとんどありません。
LPの存在により企業はセールスに振り切れるため、ブランドイメージや好感度を下げることなく売上アップが見込めます。
運用するうえで改善点を見つけやすい
LPは1ページで構成されているため、効果を追跡しやすく改善点を見つけやすいメリットがあります。
例えば、ユーザーの滞在時間が長いにも関わらずコンバージョン率が低い場合は、興味はあるけれど最後の一歩が踏み出せない状態です。
その場合、CTA（コール・トゥ・アクション）ボタンや不明瞭な情報などを見直し、ユーザーの行動を促進するような修正ができるでしょう。
LPの特徴である情報量の少なさにより、分析や改善作業をスムーズかつ効果的に行えるのです。
LP（ランディングページ）を作成するデメリット
LPは特定の目的を果たすために設計されていますが、その過程で生じる問題点を把握しておくことも大切です。
続いては、LP作成にともなういくつかのデメリットについてみていきます。
ユーザーのサイト回遊は見込めない
LPにはほとんどリンクがないため、LPを訪れた人が他のページを回遊することはありません。
例えば、LP経由で自社のECショップにユーザーを誘導したいとしても、効果は見込めないかもしれません。
しかし、LPに多くのリンクを追加すると、購買意欲の高い人が逆に離れてしまう可能性がありますので、内部リンク導入は慎重に検討する必要があるでしょう。
一般的なWebサイトとLPは別々に設計するのが賢明といえます。
SEO対策は難しい
LPで上位表示を目指すのは難しい傾向にあります。
LPは見た目を重視しているため、基本的にテキストは控えめです。
少ないテキストは検索エンジンから見ると「コンテンツの情報量が少ない」と判断され、検索結果の上位に表示されにくくなります。
LPは、主に購入や申し込みといった特定の行動に焦点を当てているため、SEO対策を重視するよりもリスティング広告やSNSで拡散させて集客を図る方が効果的です。
制作費用がかかる
LPをプロの制作会社に頼むと、制作費用として数十万円かかることが多いです。
LPのデザインはコンバージョン率に大きな影響を与えますが、初心者が魅力的かつ効果的なデザインを作るのは一筋縄ではいかないでしょう。
そのため、LP制作にはある程度のコストがかかることも念頭に置いておきましょう。
LP（ランディングページ）の作り方の流れ
初めてLPを作成する場合、何から始めればよいか迷ってしまいますよね。
いきなりデザインに取りかかるのではなく、プロセスをしっかり踏むことが重要です。
最後にLPの作り方をシンプルな3つのステップにまとめ、初心者でも迷うことなく効果的なページを構築する手順を紹介します。
【ステップ1】ターゲット・ペルソナを設定する
まずはターゲットとペルソナを設定します。
- ターゲット…自分たちがアプローチしたいユーザーのグループ
- ペルソナ…ターゲットをさらに具体的にして、ひとりの人物像に落とし込んだもの
ペルソナ設定では、休日の過ごし方や好きなWebサイトなどの細かい情報も考えましょう。
ターゲット、ペルソナがしっかり定まると「誰に向けて、どんな問題を解決するためのLPを作るか？」がはっきりし、制作の指針となります。
はっきりとした指針があることで、「どんなキャッチコピーが効果的か？」「どんなデザインがコンバージョンにつながるか？」がわかりやすくなり、制作がスムーズに進みます。
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【ステップ2】構成案・デザインを決定する
次に構成案とデザインを決めていきます。
LPの構成は通常、大きく7つの領域に分けたワイヤーフレームを使用します。
- キャッチコピー：訪れた人の心に響くフレーズを配置
- 共感：悩みに関する具体例を挙げて共感する
- サービス内容：商品・サービスを訴求
- 中間CV：この時点で「購入したい」と思ったユーザーのために【CTAボタンを設置】
- ベネフィット：ユーザーが得られる最終的なメリットを記載
- 実績：信頼性を高めるために実績・口コミを紹介
- アクション：最後の後押しとして【CTAボタンを設置】
デザインを決めるときは、ペルソナの視点に立って「魅力的に見えるか？」「メリットや情報が伝わりやすいか？」を重視してください。
写真・フォント・文字サイズ・色などを検討する際は、競合他社のLPを参考にすることも有効です。
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【ステップ3】制作または依頼する
最後にLPを制作します。
LP制作は、自社もしくは外部に依頼することになりますが、それぞれメリットデメリットがあります。
| 【自社制作】 | 【外部依頼】 | |
| メリット | ・コスト削減ができる ・柔軟な変更ができる | ・高クオリティが期待できる |
| デメリット | ・人員、時間などリソースが必要 | ・コストがかかる ・制作過程でのコミュニケーションが難しい |
求める品質にもよりますが、初めての場合はプロのデザイナーや専門知識を持った制作会社に依頼するのがおすすめです。
まとめ
LP（ランディングページ）とは、商品購入や会員登録などのコンバージョン（成約）を目的としたWebページのことです。
商品やサービスの情報が1ページに凝縮され、コンバージョンにつなげやすい構造になっています。
セールスに振り切ったアプローチが可能なため、商品購入やサービス提供を目的とする企業にとって、重要なWebページといえるでしょう。
LPを運用することは、マーケティングの成否に大きな影響を及ぼします。
本記事を参考に、LPを活用して企業の成果を上げていきましょう！