SEO対策をする際に、まず調べるべきは対象サイトの「ドメインパワー」です。
ドメインパワーはチェックツールを使えば簡単に調べられます。
調査した結果、競合サイトよりも数値が低いなら、すぐにでも対策をとるべきです。
この記事ではドメインパワーのチェック方法や、数値を上げるための施策を紹介します。
ドメインパワーとは
ドメインパワーとは、googleを中心とする検索エンジンから、そのサイトがどの程度信頼を得ているかを示す指標です。
検索エンジンは、サイトのコンテンツ量や質、被リンクの数などによって「信頼に値するサイト」かを評価します。
信頼できると評価された場合、検索結果で上位に表示されたり、インデックスされるのが早くなったりと、SEO上で有利になります。
検索エンジンからどの程度評価されているのかを知るための指標として、ドメインパワーは利用されているのです。
ドメインパワーとSEOの関係
ドメインパワーはSEO施策をする上で外せない要素です。
特に自社サイトのSEO対策担当者は、ドメインパワーとSEOの関係を把握しておきましょう。
ドメインパワーは海外のSEO会社が定めた指標
ドメインパワーを数値化して示すツールはいくつかあります。
中でもメジャーなのがahrefs(エイチレフス)社が提供しているツールです。
ahrefs社は海外(シンガポール)のSEO会社で、独自の指標を設定し、DR(Domain Rating/ドメインレーティング)という形でドメインパワーを数値化しています。
他にも提供会社独自の指標でドメインパワーを算出するツールはありますが、海外製のものが多いです。
つまり、ドメインパワーの大部分は海外の企業が定めた指標といってよいでしょう。
GoogleのSEO対策でドメインパワーが重視されている
ドメインパワーは前述の通り、ツールを製作した会社が設定した指標であり、Google公式の指標というわけではありません。
しかし、どのツールもGoogleの評価に関連すると考えられる要素を元にドメインパワーを算出し、サイト全体の評価としています。
そのため、SEO対策をするにあたってドメインパワーを重視する人が多いのです。
ドメインパワーの目安
ドメインパワーは0から100のスコアで表されます。
ツールによって算出の仕方などが異なるため少々差はありますが、ざっくりとした数値の目安は下記の通りです。
■被リンクが少ないサイト⇒0から10
■ごく一般的なサイト⇒10から30
■広報活動を実施しているサイト⇒40から60
■知名度のある大手企業のサイト⇒60以上
なお、どのツールでも数値は相対的なものです。
数値が上がったか下がったかというより、競合サイトより上なのか下なのかを確認しましょう。
競合よりも劣るなら、競合がどのような被リンクを獲得しているのか調査し、対策を練るようにするのです。
【ドメインパワーの調べ方】ドメインパワー測定チェックツール4選
ドメインパワーを調べられるツールは無料のものも含めいくつかあります。
中でもおすすめのチェックツールを4つ紹介します。
【無料】パワーランクチェックツール
「パワーランクチェックツール」は、北海道札幌市の株式会社アクセスジャパンが提供するドメインパワーチェックツールです。
調査方法はURLを検索窓に入れるだけ。
独自の指標「パワーランク」で100点満点中何点かを無料で簡単に調べられます。
通常は1日3回までですが、ID管理システムに登録すれば1日10回まで調査が可能です。
パワーランクチェックツールは「アクセスSEO対策ツールズ」のひとつで、SEOキーワード難易度チェックも無料で利用できます。
【無料】Moz
Mozはアメリカのシアトルとカナダのバンクーバーに拠点を持つ、2004年に設立された企業です。
SEOツールという重要サービスを提供する会社としては老舗で、多くのユーザーから信頼を集めています。
Mozのサイトでは「Domain Authority」という形でドメインパワーを無料で計測することが可能。
企業サイトのTOPページ上部、Free SEO Tools内にあるLink Explorerというツールでドメインパワーを調べられます。
無料会員登録をしないと利用できませんが、登録すれば1ヶ月に10回まで調査ができます。
ほか、競合調査やキーワード調査なども無料で利用可能です。
【無料】THEHOTH
フロリダ州に拠点を置くHOTH社が提供するTHEHOTH。
サイト上部のSEO TOOLSの中にFREE Domain Authority Checker Toolがあります。
検索窓にURLを入力すれば、Moz DAとして、ドメインパワーが算出されます。
最大3つのURLを入力して、同時に比較することも可能。
会員登録不要で手軽に利用できます。
【無料版/有料版】Domain Authority Checker/Ahrefs
Domain Authority Checker(Webサイト権威性チェッカー)は、先述のAhrefs社が提供する無料ドメイン評価計測ツールです。
検索窓にURLを入れると、ドメインパワーを表すドメインレーティング(DR)と、被リンク数、リンク先サイト数が表示されます。
同社は有料版のツール、その名もAhrefsも提供しており、競合サイトの流入が多いページや、順位変動などをチェックすることができます。
ライトプランでも12,500円〜/月と費用はかなりかかりますが、世界最大級といえる26.9兆ものリンクデータを保有しているので、ドメインパワーの信ぴょう性は高いとみられます。
ドメインパワーを上げるメリット
検索エンジンからの信頼度を表すドメインパワーは、上げて損することはありません。
特に評価が低いことがわかった場合は、早めに対策をすべきです。
ドメインパワーを上げると、どんなメリットがあるのか紹介します。
短期間でページがインデックスされる
Webサイトに新しく追加したページは「インデックス」されることで、検索結果に反映されるようになります。
インデックスとは、Webサイトを巡回しているgoogleのロボットプログラム「クローラー」によって、Webページがデータベースに登録されることです。
クローラーはドメインパワーの強いサイトに訪れることが多いとされるため、ドメインパワーを上げておけば、短期間でページがインデックスされる可能性が高くなります。
逆に弱いサイトはクローラーがなかなか回って来ず、インデックスされるまでに時間を要することが多いようです。
検索順位が上がりやすい
ドメインパワーが強いサイトは、すなわち検索エンジンからの信頼が厚いといえます。
検索エンジンから「良いサイト」と評価されると、検索結果の上位に表示される可能性が上がります。
ドメインパワーが強いと、新しいページがインデックスされ、検索結果に反映されてから上位に表示されるまでのスピードが早まると考えられています。
検索すると、さまざまなキーワードで上位に表示されるサイトがありますが、そういうサイトはドメインパワーの強いものが多いはずです。
PV数がアップする
信頼できると認められたサイトは、さまざまなキーワードで上位表示がされるようになります。
すると目にすることが多くなり、リンクを踏んでサイトを訪れる人が増えるため、PV数のアップにつながります。
サイト内の情報が有益なものなら、ユーザーも「信頼できるサイト」と認知し、サイトのヘビーユーザーになってくれるはずです。
役に立つ、面白いと思ったら、SNSでサイトやページをシェアしてくれるユーザーもいます。
それがさらなるPV数上昇を呼ぶことがあります。
ドメインパワーの上げ方
PV数のアップにつながるなどのメリットを得るために、ドメインパワーを上げておきたいところです。
では、具体的にどのようなフローをとれば上がる可能性があるのか確認してみましょう。
コンテンツ数を増やす
情報量が充実しているサイトは、検索エンジンから良い評価をもらえる傾向にあるため、コンテンツ数を増やすのはおすすめです。
手間はかかりますが、新しいコンテンツを増やすことに注力して損はありません。
良質なコンテンツを作る
コンテンツ量を増やすことは大切ですが、ユーザーニーズを満たせない質の悪いコンテンツばかりでは、検索エンジンからの評価は下がるだけです。
そのため、質の良さにもこだわる必要があります。
検索エンジンに良質と認められるために、コンテンツを作る際は以下の点に気をつけましょう。
- 検索したユーザーのニーズに応える内容にする
- 内部リンクを設置する
- レスポンシブデザイン等、モバイルフレンドリーに対応する
- E-E-A-Tを考慮する など
知りたいことがあって検索エンジンにキーワードを入れて検索したものの、飛んだ先のサイトに求める情報がなければ、ユーザーは離脱してしまいます。
そんなユーザーニーズを満たせないサイトは、検索エンジンに評価されません。
キーワード検索をかけるユーザーがどんな情報を知りたいのか検討し、そのニーズに応える内容にすることが重要です。
また、そのページを見ている人が興味を持ちそうな他ページへのリンクを張るといった、内部リンクの設置も評価につながります。
PCでもタブレットでもスマホでも快適にサイトを閲覧できるような、レスポンシブデザインにするなど、モバイルフレンドリー対応することも重要。
ユーザーが安心して情報を得られるようなE-E-A-Tを意識したコンテンツを作ることも、ドメインパワーの向上に関与します。
※E-E-A-T…Experience(経験)Expertise(専門性)Authoritativeness(権威性)Trustworthiness(信頼性)の略
良質な被リンクを獲得する
外部サイトに自社サイトへのリンクが張られることを「被リンクを獲得する」といいますが、被リンクの獲得数が多いサイトを評価するとGoogleは明言しています。
とはいえ、その外部サイトが検索エンジンの高評価を受けていることが前提で、そこからのアクセスがあることが条件です。
また、高評価を受けているサイトは、外部サイトへのリンクを張る際、ユーザーの信頼を損ねないサイトを選びます。
そのため、良質なコンテンツを用意することは、その意味でも重要です。
サイテーションを獲得する
サイテーションとは、自社サイトの名前や企業名が他サイトに載ることです。
被リンクとは違い、Googleが評価の基準にしていると言及しているわけではありませんが、他サイトで名前が出ることは認知されるきっかけになります。
それでアクセスが増えれば、信頼されているサイトと評価される可能性はあるでしょう。
定期的に記事を更新する
コンテンツ数を増やすことがドメインパワーの向上につながるとしましたが、一時的にではなく、定期的に新規コンテンツをアップすることも効果的とされています。
既存のコンテンツも最新情報を加えるなどしてブラッシュアップし、ユーザーニーズに応えていると、検索エンジンに評価されると考えられます。
ただし、少々テキストを変えて更新日時を最新にしたくらいでは効果は見込めないでしょう。
Webサイトの運営を長期継続する
サイトを長期間継続して運営すると、基本的にはインデックスされるコンテンツが増え、それに伴い内部リンクも増加するので、検索エンジンの信頼を得られるはずです。
評価され、集客できるサイトにするには、それなりの時間を要します。
腰を据えて長期的にサイトを育てていくようにしましょう。
まとめ
ドメインパワーとサイト評価の関連性については、Google公式が認めているわけではありません。
しかし、ドメインパワーを算出するどのツールも、被リンク数など、Googleが評価基準にしていると言及している要素を参考にしています。
そのため、被リンクを獲得すべく、サイトのコンテンツの質を上げること、ひいてはドメインパワーのアップを狙うことは評価につながると考えてよいでしょう。
ツールを使って競合のドメインパワーを調べ、自社サイトよりも数値が上なら、その差を埋めてより良くする施策を取ることで、サイトが高評価を受ける可能性があります。
自社コンテンツの検索順位が上がらないときは、ドメインパワーの面からその原因を探ってみてはいかがでしょうか。